今月のコラム
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枕と頚について

例年通り、うっとうしい季節となりました。そしてまた例年通り今年も「カラ梅雨」の様です。深刻な水不足が心配されますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
さて、梅雨・夏と言えば「寝苦しい」季節になります。熱帯夜ともなれば疲れを抜くはずの睡眠で余計に疲れてしまう…こんな経験はありませんか?
熱帯夜とは別のお話ですが、今回は「枕」について少しお話しましょう。

人生1/3は人間は寝て過ごします。1/3といえば相当な時間です。その時間を共にするのが「枕」です。 最近、今まで使っていた枕が急に合わなくなった気がする。 このように感じている方もいるかもしれません。実はコレ、頚の老化と大きな関係があるのです。頭はおよそ男性で5〜6kg、女性でも4〜5kgほどあります。これを1日中支えている頚にはかなりの負担がかかります。大体、40歳を境に、頚は老化し、筋肉、骨、関節などはほとんど硬くなりますから、40歳50歳の頚への負担は相当大きいものと考えられます。
ここで少し、豆知識として、体の構造をみてみましょう。 人間は2本の脚で立ちます。重い頭を支えるため、長年をかけて特徴的な形に進化してきました。

そう、これが「生理的弯曲」です。本来、頭の重さ、腕の重さ等をうまく分散できる様に造られた形ですが、近年のOA化にともない、人間の姿勢は悪くなる一方です。 頚にしてみればたまりません。 この頚にかかる負担を減らすのが、横たわる(重力の影響をうけにくい)いわゆる睡眠です。
この睡眠時に「生理的弯曲」をうまく作ってくれるものが、そう!「枕]なのです。

偏った枕@
へこみすぎて「無枕」状態で、頸椎が伸びきる→浅い眠り

偏った枕A
高さが安定しないから、寝返りをうつと頸椎が伸縮する→寝違え

偏った枕B
頸椎を支える高さが足りずに顎が下がる→いびき、肩こり。浅い眠り

頚上がりの枕
頸椎を支える高さがありすぎるため顎があがる→いびき、呼吸器障害

柔らかい布団
体が沈み込み、相対的に枕が高い状態になる→首の痛み、肩こり、いびき

高すぎる枕
頸椎が圧縮されてしまう→首の痛み、肩こり、いびき

上記に当てはまる枕をお使いの方で、朝スッキリ目が覚めないという方。一度枕についてもよく考えられてはいかがでしょうか?基本はグッスリ寝れて、スッキリ起きられるそんな枕を時間をかけて探してみて下さい。
(参考文献として奥山隆保先生の「合わない枕は病気をつくる。」(ハート出版)から引用しましたので詳しく知りたい方は御一読を。)
なお、どんなに良い枕に出合えても、体が歪んでいては症状は改善されません。朝起きても疲れが抜けないのは体が出している危険信号である事には間違いありませんので、専門家による施術をお勧め致します。

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