最近暖かくなってきたにも関わらず手足が冷えるという患者さんが多数いらっしゃいます。そういった方々は共通して「肩が凝る」「腰がつらい」などの痛みを訴えています。そこで、今回は冷え性と凝りについて書きたいと思います。
まず、凝りとは?
常に同じ姿勢をとることや運動不足などにより疲労物質が筋肉中に溜まっていくと、新鮮な酸素や栄養などが全身に行き渡らなくなってしまいます。結果、筋肉は硬くなりカチカチになってしまいます。これが凝りです。
次に、なぜ凝ると手足が冷えるのか?
凝っている状態、つまり筋肉が緊張して硬くなると、筋肉内に血液を運ぶ血管が圧迫されて血流が悪くなります。血流が悪くなると筋肉を温めるためのエネルギーが足りなくなり、硬くなった筋肉は余計に血管を圧迫し、さらに血行が悪くなります。これが冷える原因になるのです。男性に比べ女性のほうが冷えやすいのは、一般的に筋肉量が少ないからでしょう。
猫背で長時間パソコンに向かったり、エレベーターやエスカレーター、電車やタクシーなど体を動かす機会がどんどん減ってきている今、現代人の筋肉は弱くなる一方です。今後ますます冷えを訴える人は増えてくると予想されます。
冷え症は単純に凝っていることから発生するものではなく、普段の生活習慣や運動量が大きく影響します。
凝ることにより手足が冷え、そして手足が冷える人ほど血行が悪くなりさらに強い凝りや痛みが出てくるのです。
冷え症を改善するには、全身の血行を良くしてあげることが大切です。手や足を温めるだけでも全身の血液循環は良くなりますが、一番良いのは筋肉が働きやすい状態を保ってあげることです。
体が歪んでしまうと筋肉のバランスが崩れてしまい、筋肉が硬くなってしまいます。
足を組んだり、片方の手で荷物を持つという日常のクセ、運動不足、生活習慣、それらが原因でおこる筋肉のアンバランスが凝りや歪みを悪化させています。
四月は新しい生活が始まる季節です。
まずは体の歪みを正しい位置に戻し、筋肉が働きやすい状態を作り、体を良い状態にしてから新しい生活を送ってみてはいかがでしょうか。