「肩こり」とひとことで言っても、その要因はさまざま。 日常の生活習慣や姿勢など、「肩こり」の要因を見直してみませんか?
1.姿勢
背中や胸の筋肉の弱い人は、姿勢が崩れがち。
背中を丸めたまま長時間同じ姿勢でいる、なんていう方も多いのではないでしょうか。
肩が前方に傾くと肩甲骨の動きが悪くなり、やがて周辺の筋肉が硬くなってしまいます。これらの症状は、猫背の方や筋力の弱い女性に多く見られる傾向があります。
2.視力
パソコンやTVゲームなどで長時間にわたり目を酷使していると、首の筋肉が強い緊張状態となり、肩の筋肉に負担がかかります。
これは、頚椎の2番が支配している「視神経」という目の神経にストレスがかかるときにみられる症状で、視力の低下やかすみ目、また眼精疲労といった症状も伴いやすいと言われています。
3.歯並び
歯並びが悪いと噛み合わせが悪くなり、頭痛や顎関節症といった症状も併発させてしまう危険性があります。また、首の筋肉が緊張して肩にも疲労を感じやすくなってしまいます。
それだけではありません。力を入れても十分に力が入らなかったり、余計な力がかかってしまったりもします。そのため、スポーツ選手は特に歯並びを気にしますし、歯を大切にしているのです。
4.精神的ストレス
精神的ストレスが大きいと、人は首の筋肉に緊張をつくります。寝不足や昼夜逆転の生活が続くと、自律神経にも異常をきたしてしまいますので、注意が必要です。
また、肩こりは自覚的な症状ですので、本人が認識した時点から肩がこる、というケースも実は多く見られるのです。
ほかにも、内臓の疾患、血行の悪さなどが肩こりの要因となることも多いですから、この機に日常の生活習慣や姿勢などを見直してみてはいかがでしょうか。
<肩の痛み:斜角筋症候群>
「斜角筋症候群」とは、首を横に倒したり回旋させたりする筋肉である「斜角筋」が過度に緊張し、腕の神経の束を締め付けてしまった状態のことをいいます。
片方の腕で重たい荷物を運び続けたり、長時間同じ方向を向いていたりして「斜角筋」に強い緊張をつくり出した場合などに、その緊張した筋肉が神経の束を圧迫してしびれを感じることがありますが、これが「斜角筋症候群」です。
たとえば、就寝時。しびれや痛みで寝付けないなんていう人もいるのではないでしょうか。こうした場合には、枕などを腋(わき)に敷いて少し肩から腕にかけて上げると、比較的症状がやわらぐでしょう。
また、急性期の症状の場合には筋肉の炎症が強く熱をもちますので、冷却することが大事です。入浴や飲酒のように体が温まることをしますと炎症が拡がり、症状が悪化してしまいます。
当院では、頚椎のバランスをとり、こうした症状に対して最適な指導や療法をおこなっております。肩のこり、肩の痛みでお悩みの方は、どうぞご相談ください。