ソファに寝そべって頭が斜めになった状態でテレビを見ていると、映像の中で位置や形などが理解しづらくなる。みなさんもこんな経験はおありなのではないでしょうか。
骨盤の位置が正しく保たれないと身体のバランスが崩れます。すると、空間の中で位置や形などを認識する能力(空間認識力)が働きにくくなると言われています。冒頭で触れましたテレビの話もこれと同様の理論だと考えられます。
今回のコラムは、「姿勢と脳の関係」について考えてみます。
■空間認識力とは
空間認識力とは右脳によってコントロールされている能力のことです。
例えば
1.車の駐車の際、駐車スペースの距離感や車の向きが感覚でわかる
2.地図を自分の向いている方向に回さなくても目的地の方向やルートを瞬時に理解できる
3.置いてあるサイコロを見て、それをどちらに何回転がせば何の目が出るか、などという立体的な問題にすぐに答えられる
4.飛んでくるボールの位置や距離を判断し、うまくキャッチできる
等があります。
このような認識力が衰えると、脳も徐々に老化していきます。
左右のバランスが傾くと目線が傾きます。目で入った情報が傾いていると、脳がそれを補正しなければいけなくなり、すぐに動くことができずに脳内での情報処理に時間がかかります。
■骨盤のゆがみと情報処理の関係
例えば、飛んでくるボールの位置やサイズの認識にズレが生じたり、認識に時間がかかって、ぶつかってしまうことが考えられます。
図(1)では骨盤が傾いていることが原因で目線が傾いています。この骨盤の傾きを図(2)のように常に正しい位置に維持することで、目線を修正するためのタイムロスが軽減される可能性があります。
つまり、骨盤を正しい位置に保ち美しい立ち姿や歩き方をすることは、見た目も脳にも正しい状態であると言えます。
普段から目線が傾いている気がする方は、鏡を見ると首や顔が傾いて見えるなど、目線や骨格が傾いている自覚がある方は特に注意が必要です。
カイロプラクティックで骨盤の調整をして、「正しいバランス」と「正しい空間認識力」を手に入れましょう。