今回は、筋肉についてのコラムをお届けします。
体中には640個の筋肉があります。その筋肉が206個の骨にくっつき、伸びたり縮んだりすることで体は動きます。
■筋肉の働き
筋肉の主な働きは、下記の5つです。
高齢者の転倒は、生活機能の自立やQOL(生活の質)を阻害するだけではなく、大腿骨頚部骨折の原因の80%以上を占め、更には転倒を経験する事により移動の自信を失う「転倒後症候群」になるケースを含め、現代社会に於いての大きな問題となっています。
1)体を動かす(運動)
筋肉が伸びたり縮んだりすることで関節を曲げたり伸ばす作用が働き、体を動かすことができます。
2)熱の産生
人は生きていくために一定の”熱”を作りだす必要があります。その熱は筋肉や内臓から作り出されます。
3)血液を心臓へ送る(筋ポンプ)
心臓から送り出された血液は筋肉の動きで心臓へ送り返されます。
4)体温調整
運動をして発生した熱を体外へ放出します。また寒い時には、体が震えることで熱を作り出し筋肉が収縮して熱を体内に閉じ込めます。
5)骨や関節を守る
歩いた際・走った際の衝撃を吸収して骨や関節を守る働きをします。
中でも重要なのが、「運動」「体熱の産生」「筋ポンプ」です。
その時の筋肉が正常な範囲で伸び縮みを繰り返している内は問題ないのですが、伸びすぎや縮みすぎの状態を起こしていると大問題です。
■伸びすぎ・縮みすぎによる問題
例えば、筋肉が強く「縮み過ぎる」または「凝り過ぎる」と、体の運動機能に異常をきたします。筋肉によって骨(関節)が強く引っ張られるために、自由に動けなくなります。この状態は、人間の関節機能は免疫機能と密接につながっているため、体には良くない状態であると考えられます。
また、「縮み過ぎ」「凝り過ぎ」でスムーズに筋肉が働かないと、熱(エネルギー)を作る能力が落ちてきます。(参考までに、体温が1度下がると免疫力は30%低下すると言われています)
そして「筋ポンプ」とは血液を流す仕事の事です。動脈に流れる血液は、心臓の働きで流れます。静脈に流れる血液を流すのがこの筋ポンプの役割です。筋肉の働きが低下してくるとポンプ作用も低下してきます。その結果、体中の血液循環が悪くなります。
このように、人が生きていくためには筋肉の動きはすごく重要です。筋肉の働きが悪くなっていてもなかなか気付きづらいものですが、「こり」や「痛み」は体が発する「注意信号」。
体からの信号に気付いた際には、我慢しないようにしましょう。
■筋肉の「こり」はなぜダメなのか?
「こり」を放置してしまうことは、なぜいけないのでしょうか。
それは、免疫力が低下するからです。
固くなった筋肉をそのまま放っておくと筋肉の中に通っている神経や血管を圧迫してしまいます。神経は圧迫され続けると「こり」や「痛み」が現れ、血管が圧迫され続けると血液の循環が悪くなります。血液の流れが悪いまま日常生活を送ると体が疲労しやすくなり疲労が蓄積すると体の免疫力は低下します。そのため、筋肉を緩めることは免疫システムの維持、改善につなげるために必要なことなのです。
また、体に「こり」や「痛み」などがあるうちは筋肉の質」は上がりにくい状態です。
まずは症状の改善に努めましょう。
当院では関節の動きを良くすることで筋肉のこわばりも減らし、正常な動きを取り戻す矯正をしています。一度お試しください。
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