私は小さい頃から毎日のように牛乳を飲んでいたものですが、先日驚くべき研究が英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルから発表されました。
スウェーデン人を対象とした調査では、牛乳摂取量の多い人は、少ない人と比べて寿命が短く、女性では骨折が増えるとの結果が示されたそうです。研究チームは一方で、今回の研究で示された牛乳の摂取量と死亡率・骨折頻度との関連性については偶然の可能性も排除できないと言っています。
そして、牛乳摂取の意義を示した報告はたくさんあり、牛乳・乳製品の摂取を増やすと、成長期では骨量が増加し、中高年期では骨量減少が抑制されることが厚生労働省の研究などで報告されています。
他にも、60歳以上の日本人女性を対象にした調査研究では、若いときから牛乳などでカルシウムを積極的に摂り、最大骨量を増やすことが骨粗鬆症の予防に重要と報告されており、日本人の若年女性を対象とした試験結果では、牛乳のカルシウム吸収率が他のカルシウム含有食品より優れているとされています(カルシウムの吸収率は牛乳40%、小魚33%、野菜19%)。
そもそも最初に紹介した研究では北欧の日照時間の問題や、食生活でも私たち日本人とは違うものであり、因果関係の逆転と呼ばれる現象でも説明できる可能性もあるそうです。それは、骨折の恐れが高くなる骨粗しょう症を患う人が、牛乳の摂取量を増やし、骨折が起きた際にその原因が牛乳にあるとされてしまう可能性です。
中学、高校と野球をしていた私は、コーチから「地元で有名な野球選手が幼少の頃から毎日牛乳を1リットル飲んでいた」と聞かされ、毎日お腹をゴロゴロさせながら飲んでいた記憶がありますが、身長は日本人男性の平均以下です。しかし、身体の成長には普段の生活習慣が密接に関係しています。私のそれはとても褒められたものではありませんでしたが、一度測った骨密度のほうは成人男性の平均を超えていました!
何より私たちの食生活に切っても切り離せない乳製品。 身体を作るのに必要な食品であることに変わりありません。今後の研究が気になりますね。
食生活はもちろん、身体の歪みは普段の生活習慣が大きく関わっています。是非、そういったご相談も当院へお越しください。
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